理系大学院生の雑記

2018年に東工大工学院電気電子系の院試を受験、合格しました。私が合格するために行った勉強法などを共有したいと思います。是非参考にしてください。

電気数学 対策

私は学部時代その場しのぎの勉強しかしていなかったため、全く基礎ができておらず、過去問を見ても全く解き方が思い出せないという始末でした。

そのため最初に基礎固めのためマセマシリーズで勉強しました。マセマは常微分方程式複素関数フーリエ解析ラプラス変換統計学、ベクトル解析を使用しました。しかし今考えると東工大の場合を考えればマセマでも十分すぎるというか必要のない範囲まで含むのでやらなくても問題ない科目もあるのかなと思いました。東大ではかなりいいらしいです。

私がおすすめする勉強法はOCWという東工大講義ノートを見れるサイトと東工大の教科書で基礎固めし、そこに掲載されている演習問題や、過去問を解くという方法です。過去問もOCWだけで解ける問題ほとんどだと思います。
リンク先参考にしてください。

解析学微分方程式複素関数

H29年度 | 解析学(電気電子) - TOKYO TECH OCW
微分方程式複素関数はこの講義ノートだけで十分満点を取れるはずです。私は完答できました。
微分方程式ですが、偏微分方程式も過去に出題されているため、勉強しておきましょう。

フーリエ解析ラプラス変換

H27年度 | フーリエ変換及びラプラス変換 - TOKYO TECH OCW
フーリエラプラス東工大の参考書をメインに勉強しました。

電気情報数学 (電子情報工学ニューコース)

電気情報数学 (電子情報工学ニューコース)

こちらがフーリエラプラスの教科書です。かなり薄く、内容も非常にわかりやすいです。この教科書でわからないことがあればマセマを参照しながら進めるという形で勉強しました。フーリエはマセマ買うべきかもしれません。

H27年度にサンプリング定理、H31年度には離散フーリエ変換が出題されました。この教科書にほぼそのまま載っているので離散フーリエ変換についての知識がない方には必須だと思います。(私は出ないと思っていたためほとんど解けませんでした...)
この教科書を完璧にすれば問題ないです。(z変換除く)

ベクトル解析

これは電磁気学講義ノートですが、最初の数回はベクトル解析の演習、回答を掲載しています。ぜひ参考にしてください。
H29年度 | 電磁気学第一 - TOKYO TECH OCW
ベクトル解析は電磁気学の授業の4回ほどだけで終了しているため、教科書の演習問題を解いても万全を期したという確信が持てず不安になりました。これは他に参考書を使うべきだと思います。特に参考書を持っていなければマセマおすすめです。この教科のマセマは非常にわかりやすく、過去問と似たような問題が掲載されています。

確率統計

このページに演習問題、解答と講義ノートが掲載されています。H25年、想定問題とほぼ同じ問題が掲載されています。ここの問題がすべて解けるようになればベストです。
H24年度 | 応用確率統計 - TOKYO TECH OCW

確率と統計―情報学への架橋

確率と統計―情報学への架橋

講義に使用されている教科書がこちらです。はっきり言って私にはめちゃめちゃ分かりづらかったです。私はマセマで基本的なことを理解してからこちらに取り掛かりましたが、かなり苦労しました。ですが、この教科書に沿った問題が出されるのは明らかなので持っておくべきだと思います...
この科目の勉強法は最適化されていないと思うので、なにかいいのがあれば共有したいと思います。


電気数学は電磁気学と電気回路の基礎となる科目なので、はじめに取り掛かるべきだと思います。範囲が広いので対策が大変ですが、確率統計とベクトル解析は軽く触れて専門科目に進むのもありだと思います。もちろん取り組むべきですが優先順位は低いです。